Paper Artisan Series
祝‼
Meggendorfer Artist Book Award 1st Prize受賞。
Hiromi Takeda
武田裕美
最高峰のペーパーエンジニアリングを紹介するために、私たちはお気に入りのメーカーと提携しています。日本発のポップ・アップ・アーティスト、武田裕美さんとのコラボレーションをご紹介します。京都出身の武田裕美さんは、紙を使って花のはかない美しさやエッセンスをとらえています。
2023年10月The Movable Book Society Meggendorfer Artist Book部門で一等賞を受賞しました。世界中のポップアップのペーパーエンジニアや愛好家、収集家が集まるThe Movable Book Societyが主催する二年に一度のカンファレンスにて、アーティストブックとしてのポップアップ作品部門のコンテストで大賞の受賞です。
2023年版MoMAクリスマスカードにHiromi TakedaさんのCHRISTMAS ROSEが選ばれ、New YorkのMoMA Storeでも、販売されています。
特別な人へのアート・カードとして、気が利いて品のある、ちょっとした贈り物に話題作りとしてお送りいただけます。
武田裕美さんとのQ&A
まず、ポップアップの動きで何を表現したいかを考えます。仕組みを考えて、その構図に合う植物を選びます。何度も試作して動きを完成させた後、型紙を作成します。型紙をスキャンしてデジタルダイラインを作成したら、絵を描き、カラーファイルを完成させます。
使う道具は、紙とカッターナイフとライトテーブルというごく普通のものです。(ライトテーブルを購入するまでは、パターンをすべて窓際でトレースしていました。晴れた日にしかできないことにすぐに気づきましたね(笑)。絵の具はアクリル絵の具で、日本の伝統的な絵の具を使うこともあります。
ペーパーエンジニアリングの世界に入ったのは、思いがけないことでした。初めてポップアップカードに触れた時の記憶は、とても鮮明です。22歳の時、グリーティングカードショップの店員でした。ポップアップを開いた瞬間、指先から体中の細胞が沸騰するような感覚を覚えました。そして、"これを追求したい!"と思ったのです。
以来、独学でポップアップの作り方を学び、現在に至っています。
ポップアップする花の一輪一輪を、どんな人なのか、どんな行動をするのか、何が特徴なのか、一人の人間として考えるのが好きです。そして、それを時間を含めた4次元の空間に反映させるようにしています。
また、自分なりのルールとして、ひとつひとつのカーブを美しく見せること、組み立てやすいこと、必要最小限のパーツで効果的にデザインすることを心がけています。
自然の美しさにインスパイアされているのですね。
最初のポップアップ作品「Let Me Bloom」は、私にとって最も特別な作品です。私が選んだ花は、想像上のものです。ペーパーアルチザンシリーズでデザインしたローズカードにも、同じようなポップアップの仕組みを使っているんですよ。
アイルランドで見た、蝶が飛び交うキンポウゲの草原をイメージした作品を作りたいんです。その風景はとても美しく、穏やかでした。もう一度行ってみたいです。
キース・モーズリー氏です。イギリスの素晴らしいペーパーエンジニアです。初めて彼の花のポップアップブックを見たとき、とてもインスピレーションを受けました。6年間、独学でポップアップを作り続けた後、彼のもとを訪れて自分の作品を披露したときは、私の人生で最も特別な日でした。